【プラントベースフード(植物性食品)とは】SDGsと人生100年の健康寿命を考える

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今、スーパーマーケットでトレンドとなっているのがプラントベースフードです。元来、筋肉は「タンパク質」で出来ており、人間に必要不可欠な栄養素です。
「タンパク質」は大きく肉、牛乳、卵などの動物性たんぱく質と大豆、全粒穀物、豆類、ナッツ類などの植物性たんぱく質に分かれています。

植物性たんぱく質の摂取は世界的なトレンドとなっていて、日本にもそのトレンドが入ってきているので、今日はその解説をしようと思います。

 

プラントベースフードの市場規模

プラントベースフードの市場規模
日本のプラントベースフード市場は2020年は前年比38.2%増の246億円
世界のプラントベースフード市場は2020年は前年比28.5%増の1兆2735億円
これから爆発的に伸びていくと予測されているプラントベースフードですが、日本のスーパーマーケットでも売れて儲かる商品が登場し始めています。
近年では、やはりオートミールがトレンドとなり多くの方に手に取って頂きました。

牛乳(動物性タンパク質)に変わる植物性ミルクの市場

最近よく売れている注目株がアーモンドミルク。日本人にも飲みやすく「グリコのアーモンド効果」のヒットによって安定して売れる定番商品に育ちました。今年期待のオーツミルクは、私も飲みましたが、ほんのり甘くて飲みやすいですが、まだ売れていません。売れる様になれば良いのですが・・
昔、売れずに消えていったライスミルクココナッツミルクは少しクセがあり、日本人に合わない味でした。実は日本人には、昔から大豆ミルク=豆乳が生活に浸透しており、日本人が長寿である所以がここにあります。最近はスタバでもソイラテ(豆乳入りコーヒー)が人気ですね。ちなみに豆乳は昔からめちゃくちゃ売れていますよ。
プラントベースフードのトレンド
・オートミールは最近、日本でも売れるように
・アーモンドミルクは「グリコのアーモンド効果」ヒットで定番へ
・業界期待のオーツミルクはまだ売れていません!
・代替牛乳で一番売れているのは、結局豆乳です!

プラントベースフードが守る地球環境 SDGs

最近特に環境破壊の原因としてクローズアップされているのは牛ですね(牛さんには罪はありませんが)。

科学的な数値で言うと、1つ目は牛のゲップ問題。
牛のゲップは温室効果ガスと言われるメタンは二酸化炭素の25倍の温室効果があると言われ、牛から排出されるメタンは二酸化炭素換算で20億トンと算出されています。これは実に温室効果ガスの4%にも上っており、大きな環境破壊へのインパクトです。

2つ目が水のがぶ飲み問題。
地球上の人間全部で消費する水は200億リットル/日、食料10億トン/日ですが、
なんと、家畜の牛15億頭が消費する水は、1700億リットル/日、食料600億トン/日です。
環境破壊による地球温暖化と貴重な水資源の枯渇問題のWインパクトです。

とっても美味しい牛肉ですが、これからの未来に向けては上記の事実をきちんと認識したうえで食生活を組み立てていく時代になりそうです。
SDGsとは持続可能な発展を進めていこうという取り組み。牛肉を増やし続けることはできない状況にあるのであれば、動物性タンパク質を植物性タンパク質に切り替えていく事がミッションとなります。

その大きなビッグトレンドがフードテック革命(要点まとめ記事)です。
これらの背景をベースに確実にこれから拡大してくプラントベースフード事業に多くのスタートアップ企業が挑戦を続けています。

環境問題とプラントベースフードの関係
・牛のゲップによる環境破壊
・家畜の牛が消費する水資源の枯渇問題
⇒ 今後確実に拡大していくプラントベースフード市場

プラントベースフードがもたらす健康の科学的根拠

人間が筋力を維持するためには1日タンパク質が60g(体重60kgとして)を摂取する必要があります。しかし注意したいのは動物性タンパク質の摂りすぎによる健康被害で、食べ過ぎると飽和脂肪酸やコレステロールが増え、糖尿病や高血糖、高血圧の原因となってしまいます。

東フィンランド大学の研究では、毎日約5gの動物性タンパク質を植物性タンパク質に置き換えることで糖尿病のリスクが18%減少することが示されています。

また米国糖尿病教育者協会(AADE)によると野菜、全粒穀物、果物、大豆、豆類、ナッツなどの植物性の食品を摂ることで、過剰にたまった体脂肪が減り、糖尿病合併症のリスクが軽減するという同様の報告がなされています。

米国立がん研究所(NCI)が発表した研究報告によると、男性23万7036人、女性17万9068人のデータを解析したところ、植物性タンパク質を多く摂っているいる人の死亡リスクは低くなっており、その摂取量を見ると、動物性タンパク質の3%を植物性タンパク質に置き換えると死亡リスクが10%減少し心血管疾患の死亡リスクも男性で11%、女性で12%それぞれ減少したそうです。

どうやら、科学的見地からも動物性タンパク質から植物性タンパク質に替えることで健康を維持する効果があることは間違いのない事実です。食肉⇒植物性のお肉への置き変わりは避けれれない運命と考えています。

先ほど牛乳代替が植物性ミルクである話をしましたが、もうひとつお肉代替が大豆ミートになります。100%大豆ミートハンバーグは少しづつ味も良くはなってきていますが、まだまだ美味しくないのが現状です。培養肉も同様です。まだまだ全然販売レベルまできていません。

豆腐ハンバーグの様に、お肉と大豆をブレンドすることで美味しさと健康のバランスを両立させるgood商品はあります。やはり!豆腐は世界に日本が誇る健康食品ですね。

 プラントベースフードの肉料理について
・100%大豆ミートハンバーグの味はまだまだ違和感あり
・ひき肉と豆腐を使った豆腐ハンバーグは美味しい商品が沢山ある
⇒まだまだこれからの市場、食肉市場は少しづつ置き換わり縮小

人生100年の健康寿命を考える

医療の進化により日本人の寿命は延び続けていますが、今注目されているのは健康寿命。生きているだけ、寝たきり状態ではなく、健康に生活できる寿命のことです。

これから超少子高齢化が進む日本にあり大切にすべきは健康寿命です。健康であれば70歳になっても80歳になっても楽しく働く事ができます。社会とのつながりを大切にしながら子供や孫の世代に迷惑をかけないように健康に生きていきたいものです。

健康トレンドは大きな潮流となっており、特にタバコについては大きな規制が入り、職場で喫煙所を設けている企業は、もはや時代に遅れた企業との認識で間違いありません(皆さんの会社はいかがでしょうか?)。駅やカフェ、ファミリーレストランでも禁煙のところがほとんどになりました。逆に喫煙可の場所に人が集まらなくなったと言っても過言ではありません。

動物の肉食から魚や植物性タンパク質食へ代替することで、多くの成人病が改善する科学的研究が多く発表されています。人生100年を健康に過ごすために、早いうちからプラントベースフード摂取を増やす生活に切り替えていきたいものですね。

プロフィール
この記事を書いた人
Masa-kun

【Twitter】https://twitter.com/masa_m2「販売職×食」業界の専門家|経歴:生協、GMS、食品SM|職務:バイヤー、店長、ネットスーパー、マーケティング(MD立案)|「販売職×食」業界の歩き方、昇り方、渡り方について発信します。

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