
コストコホールセールの人気が高まっています!
年会費を払うことでかなり安く商品を購入することができることは、皆さんよく知られていますが、他のスーパーへ商売を卸している(外販)ということはあまり知られていないと思います。
よく地方のスーパーで「コストコフェア」を開催していたりしますが、それはコストコの法人会員となって商品を購入し(実際の値段と同じ)少し高くして販売しているというビジネスモデルです。
高くても売れるの?と思われるかもしれませんが、近くにコストコが無い場合、コストコまでの交通費や会員費を払うことを考えると安いからです。
私は日本のスーパーマーケッターとしてコストコを見ると、つくづくビジネスモデルが練り込まれているなと感じます。
”圧倒的”に安い価格と”圧倒的”に差別化された商品群の掛け算!
今回もコストコを徹底的に解剖していきたいと思います。
本記事の信頼性

「販売職×食品」業界で3度の転職を経験。
- 地域生協 → 一部上場GMS
- GMS → 県域No.1食品スーパー
- 49歳で “ライフスタイル実現型転職”
を経験し、
惣菜・バイヤー・店長・事業責任者など、
食品小売業界を幅広く経験。
現在も食品スーパー業界で働きながら、
「会社で詰まない準備」
をテーマに発信しています。
世界の小売業 売上高ランキング
まず世界の小売業売上ランキングを確認していきましょう。
| 【2022年】世界の小売業売上ランキング | ||||
| 順位 | 企業名 | 本拠地 | 売上高(100万米ドル) | 純利益率 |
| 1 | Walmart Inc | 米国 | 559,151 | 2.5% |
| 2 | Amazon.com,Inc. | 米国 | 213,573 | 5.5% |
| 3 | Costco Wholesale Corporation | 米国 | 166,761 | 2.4% |
| 4 | Schwarz Group | ドイツ | 144,254 | – |
| 5 | The Home Depot,Inc. | 米国 | 132,110 | 9.7% |
| 6 | The Kroger Co. | 米国 | 131,620 | 2.0% |
| 7 | Walgreens Boots Alliance,Inc. | 米国 | 117,705 | 0.3% |
| 8 | Aldi Einkauf GmbH & Co. | ドイツ | 117,047 | – |
| 9 | JD.com,Inc | 中国 | 94,423 | 6.6% |
| 10 | Target Corporation | 米国 | 92,400 | 4.7% |
1位は世界最大のスーパーマーケットであるウォルマート
2位は世界最大のECショップであるアマゾン
そして3位が
今回紹介する会員制ホールセールのコストコです。
日本だけではなく、世界中で人気がある企業です。ウォルマートもそうですが、フランスのカルフールやイギリスのテスコなど世界の大手スーパーマーケットが日本で店舗を構えるも、上手くいかず撤退した企業は数多くありますが、その中で唯一と言っても良いほど海外進出から成功しているのがコストコなのです。
ちなみに4位は世界最大のディスカウンターと言われるリドルというお店の会社で、
5位は世界最大のホームセンターです。
6位はアメリカの大手小売業
7位は世界最大のドラッグストアです。
8位はアルディというリドルと同じタイプのディスカウンターで、
9位は中国のECショップ、10位もアメリカ大手小売業です。
全体的にはやはり米国(アメリカ)の企業が強いですね!
1店舗あたりの売上高はコストコが世界ナンバー1!

~参考データ~
コストコはなぜ儲かっているのか? 「決算書」から損益構造を読み解く | Frontier Eyes Online by フロンティア・マネジメント (frontier-eyes.online)
公開されている決算情報からコストコを読み解いていくと、コストコの特殊性を垣間見ることができます。例えば1店舗あたりの売上。人気テナントの売上が幾重にも積み重なって作るショッピングセンター型の大型店でも年間売上は150億~200億円程度ですが、コストコはそこまで巨大ではない1店舗での平均売上は293億円とのこと。これは普通で考えると謎ですが、
これは外販が含まれているからで間違いありません。売上の半分以上は外販である様に見えます。
今回のデータを見て驚いたのが、コストコの圧倒的な「売場面積あたり売上」とは別に、ウォルマートとドンキホーテの「売場面積あたり売上」が同じくらいというデータ。ドンキのビジネスとウォルマートのビジネスにも類似性があるように思えます。(これは今後の課題)
また、コストコの売上総利益(荒利益高=売上高-仕入高)は売上に対し11.1%とかなり低いです(通常のスーパーは30%程度)。仕入価格にあまり利益の載せないビジネスモデルであることがわかります。「人気を取ることが最優先、結果として勝つ!」これは、なかなかできないことですが商売の真理なのかもしれません。
販売管理費(人件費や設備費やその他の経費)も売上に対し9.6%とかなり低いです。
これは外販というのは、商品を渡すだけの物流業務で、立つ売上が大きいからということが予想されますが、
それ以外にもコストコでは細かな商品補充をしているところを見ませんよね。
基本商品は山積みとなっており、無くなったら終了。ある物を買ってくださいというスタイルです。お肉、寿司、惣菜、パンなどは出来立てを陳列していますが、商品補充をしなくても倉庫の様になっているので。基本多くの商品は補充をしなくても良い仕組みとなっています。
また重要な要素として、コストコの年会費収入は、売上に対し2.02%となっています。
先ほどの表からもコストコの最終利益は2.4%。会員費が利益の根源となっていることがわかります。薄利多売で圧倒的な売上を作り、利益は商品からではなく年会費から作るモデルですね。
今回の資料で興味深かったのが、分類別の売上です。
| コストコ | 一般的な日本のスーパーマーケット | |
| 一般食品 | 40.2% | 45% |
| 生鮮食品 | 14.2% | 45% |
| 雑貨 | 29.1% | 10% |
| サービス | 16.5% | 0% |
製造のため、多くの人件費がかかる生鮮食品の比率が低いのが特徴ですね。サービスというのは、外にあるホットドックやピザを販売しているコーナーのことでしょうか?
決算書から読み解ける分析としては以上ですが、坪売上から予測すると”外販の売上が半分以上はある”と見るのが正解かと思います。

圧倒的な低価格の具体例

上記記事で価格調査を行いましたが、コストコはその利益率の低さで証明されているように圧倒的に安いことがわかっています。今回も一例を紹介します。
| 商品名 | 内容量 | コストコ店頭価格(税込) | 本体価格(税抜) | 比較換算(税抜) | 他社スーパー一般価格(税抜) | 備考 |
| オイコス1個(113g) | 12個セット | 1098円 | 1016円 | 1個84円 | 1個148円 | 圧倒的価格差44%安 |
| Kiriクリームチーズ | 24個セット | 858円 | 794円 | 1個33円 | 1個50円 | 圧倒的価格差44%安 |
| キュキュット洗剤 | 1500ml | 538円 | 498円 | 100gあたり0.32円 | 100gあたり0.36円 | 価格差あり11.2%安 |
| 炭酸水500ml | 24本入 | 899円 | 832円 | 1本あたり34円 | 1本あたり58円 | 圧倒的価格差42% |



正直、日本の販売価格と比べて圧倒的な価格差です。絶対買いですが、プロの眼で見ると日本より高いものも混ざっていますので、ご注意くださいませ。全てが安い訳ではありません。
圧倒的な差別化商品を紹介します!
最後に日本のスーパーマーケットには無い、差別化された商品を紹介します。沢山ありますので、ほんの一部と思ってください。
プライムビーフ・・・日本でUSビーフのグレード表示はあまり見かけません。その理由としては日本には和牛があるので、基本松竹梅でいくと、松=黒毛和牛、竹=国産牛(ホルスタイン)、梅=輸入牛というランク付けがあります。でも本当は品質の高いUSビーフは存在し、それはコストコで安く購入することができるのです。一度食べていただきたいです。とれも美味しいです。

オリジナルピザ・スモークサーモン・オリジナルスイーツ

コストコでしか販売していない商品がいっぱいあります。どの商品も品質は高く、グラム単価は安いです。ケーキの重さなんて日本のケーキの2倍はあるのではないでしょうか(味も美味しい)。1個当たりの単価が高いですので、良く吟味してお買い物くださいませ!
コストコのお店の秘密を解明してきましたが、コストコの魅力は伝わったでしょうか?
皆さんも是非コストコに行ってみてください!
これからの時代に必要なのは「安さ」だけではない
今回紹介したコストコは、間違いなく今の時代に合った強いビジネスモデルだと思います。
しかし一方で、価格競争だけでは生き残れない時代にも入ってきています。
食品スーパーには、
- 生鮮食品
- 惣菜
- 地域密着
- 接客
- 売場提案
など、ディスカウントには無い価値も存在します。
これからの時代は、「どこが一番安いか」だけではなく、
「自分に合った店をどう使い分けるか」が重要になっていくのかもしれません。
「会社で詰まない準備」という考え方
このブログでは、食品小売業界の話だけではなく、
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