
今回はスーパーマーケット業界の方(特に次世代若手の皆さん)や食に関わるマーケットで仕事をされている方に向けて”2023年最新”のビックトレンドを紹介します。
ビッグトレンドとは現在人口減少し消費マーケットが縮小する日本においても前年2ケタ以上の成長で伸びているマーケットを指しています。
今回は「プラントベースフード」です。それではどうぞ!
本記事の信頼性

私は「販売職×食品」業界で、これまで2回の転職に挑戦してきました。
✅1度目は24歳の時”スケールアップ”転職
地域生協から一部上場GMSへ
✅2度目は30歳の時”ステージアップ”転職
一部上場GMSから県域一番の食品SMへ
売場責任者(主任)→バイヤー、店長、事業責任者へ
タイプの違う3つの食品小売企業で経験を積む業界のプロです。
【Twitter】https://twitter.com/masa_m2
2022年に業界知見をまとめた著書
「スーパーマーケットの新潮流」を出版しました。

今回の記事は、2023年春の日本アクセス春季フードコンベンションに私自身が参加し、実際に各製造メーカーの方とお話をさせていただいた”現場の”生の”最新情報”となります。~大変高品質な素晴らしいインプットができる展示会です~
※基本的にはスーパーマーケット業界のビジネス商談・新商品確認のための展示会であり、一般参加はできませんのでご了承くださいませ。
最大のトレンドは”健康マーケット”
日本の人口ピラミットはこの様になっています。
最大のボリュームは40代~60代前半の中年世代、次に続くのが60代後半以降のシニア世代となっています。
【40代~60代前半の世代】
現役で日本の中心で活躍しており高ストレスの高い中間管理職を担っています。以前は成人病と言われていましたが、現在は「生活習慣病」と言われる症状が出始める世代です。
生活習慣病とは、食事・運動・休養・喫煙・飲酒などの生活習慣が、その発症や進行に関与する病気のことを指します。生活習慣病には、主に以下のような病気があり、日本人の健康に大きく影響するものが多いです。
・糖尿病
・脂質異常症
・高血圧
・大腸がんや肺がんなどに代表されるがん
・脳卒中
・心臓病 など生活習慣病には予後不良のものも多いため、予防が重要といえます。
【原因】
生活習慣病の発症は、その名前からも示唆されるように「日々の生活習慣」が深く関係しています。具体的には、食習慣や運動習慣・休養・喫煙・飲酒などです。たとえば、カロリーの過剰摂取は糖尿病につながります。また、睡眠が十分に取れていない状況では高血圧につながる可能性があります。
※参考資料MedicalNote様【女性が注意したい生活習慣病】
女性は更年期になると生活習慣病以外にもかかりやすい病気が増えます。代表的なのは骨粗しょう症で、骨を守る働きもしていたエストロゲンの不足によって骨の強度が低下し、骨折しやすくなります。また、甲状腺疾患や膠原病などを引き起こす自己免疫疾患も中高年の女性に多く見られます。ただ、これらと女性ホルモンに直接の因果関係があるのかは分かっていません。
甲状腺疾患や自己免疫疾患は、いわゆる更年期障害と症状が似ています。更年期障害ではほてり(ホットフラッシュ)、のぼせ、多汗、めまい、頭痛、頻尿、肩こり、腰痛、手足のしびれ、そして精神的イライラや抑うつといった心身の症状が現れます。こちらは女性ホルモンの減少と関わりがあると言われています。
女性の更年期には、大豆製品、青魚、緑黄色野菜、きのこ類を補給し女性ホルモンの減少を補完する大豆イソフラボン、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。
※参考資料健康プラザ日本橋様
【60代後半以降のシニア世代】
健康を維持すること、認知症になりたくない、など生活習慣病の進行とともにさらなる健康に対する危機感を有する世代。
認知機能の維持には、脳機能を活発に使うこと、栄養状態を良くして脳の血管・血流を良好な状態に保つことが必要です。アルツハイマー型などの、脳の神経が変性するタイプの認知症を予防する方法はまだ十分解明されていませんが、脳血管障害による認知症は、高血圧や脂質異常症などのリスクを減らすことで、予防が可能です。
運動機能の維持には、筋肉や骨・関節と、バランスや反射などを調節する脳神経系との、両方の機能が保たれていることが必要です。これらの機能が低下すると、運動器の障害のために自立度が低下し、介護が必要となる危険性が高い状態であるロコモティブシンドローム(運動器症候群)になります。
ロコモティブシンドロームを予防するために効果的な運動を無理のない範囲で実施し、やせ・低栄養とならないように、たんぱく質やビタミン、ミネラルを十分に摂取することが必要です。
外出することは、身体活動量を増やし、食欲増進や心理面にも良い影響をもたらします。仕事(就業)、ボランティア活動などの社会参加・社会貢献活動や、趣味の活動を行うことは、心身の機能の維持につながります。よく選んで買い物をしたり、段取りを考えてバランスの良い食事を作るなどの家事を行うことは、頭や手先を使うことになる良い習慣と言えます。友人や近所の人とともに運動をすることも、心身の機能の維持に効果的です。※参考資料とうきょう健康ステーション様
プラントベースフード ・マーケットとは?
健康マーケットの中でも注目度の高いのは「プラントベースフード」です。
動物性乳製品の3%を植物性に換えるだけで寿命が10年伸びるという科学データもあります。
・植物性のお肉
・植物性のミルク
・植物性のチーズ
がメインのプロダクトになります。これらのマーケットは毎年2ケタ成長し続けています。
植物性のお肉とは?
※日本アクセス様展示会の資料より
こちらは「大豆で作ったお肉」と「生肉(牛・豚・鶏)」との比較ですが、
低カロリー、ゼロコレステロール、高たんぱく、低脂肪、含有(食物繊維、カリウム、鉄)
と、どのデータを見ても良いことしかありません!
後は、”味”の一点につきます。そこで一つ商品を紹介します。
「大塚食品様のZEROミートシリーズ」は、肉を分解し粒子構造を大豆で具現化、味も大豆に不足している成分を追加するなど、大豆ミートを肉に近づける研究を続けているそうです。
スーパーマーケットの中でも売れ筋になっており、味の面で一歩リードしている商品です。
植物性のミルクとは?
圧倒的に一番大きなマーケットは「豆乳(これも大豆ですね!)」
あとは、昨年話題になった飲みやすさで言えば一番の「オーツミルク(オーツ麦由来)」や美味しさで言えば一番の「アーモンドミルク」があります。
今回注目したのは、あるようで無かった!キッコーマン様の「砂糖不使用の豆乳」です。
料理に牛乳の代わりに使える豆乳(近日発売だそうです)がコンセプトなのだそうです。確かに!ですね。
植物性のチーズとは?
乳製品ではないチーズが出始めています。現在発売中の商品としては、相模屋様の「ビヨンド豆腐シュレッド」が有名です。私も購入し食べてみました(Twitterにて投稿)が、ピザチーズとしては少し役不足、カレーやグラタンのトッピングとしては使える!というのが本音です。
今回、お話を伺えたのが、お米で作ったチーズ。乳や小麦などのアレルゲンも一切含まない優れものです。下写真は今度リニューアル発売となる、神明様の「国産米使用お米のシュレッド」です。チーズも発酵食品、お米も麹などは発酵食品であり相性として良いとのお話でした。試食としてピザを出されていましたが、牛乳から作ったチーズほどのコクはありませんでしたが、ビヨンド豆腐シュレッドよりピザチーズに近いと感じました。注目商品です。
最後に・・「販売職×食」スーパーマーケット業界のお話

スーパーマーケットは、ご家庭に毎日の新鮮な食材をお届けする
”街のライフライン”としての大切な機能を担い
かつ、毎日の食生活をより楽しく、より豊かに演出する
”食のテーマパーク”でもあります。
私はブログを通じてスーパーマーケットで働く楽しさをお伝えしています。
ご興味がある方は、是非下記の記事もご覧ください★
【スーパーマーケットのお仕事を完全解説】
https://masa-kun-blog.com/%e3%80%8e%e8%b2%a9%e5%a3%b2%e8%81%b7x%e9%a3%9f%e3%80%8f%e3%82%b9%e3%83%bc%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%
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