
僕はスーパーマーケットに勤めているのですが、社内トラブルもあって退職をしようと考えています。どんな会社に転職すれば良いでしょうか?
この記事では、そんな悩みに答えたいと思います。
本記事の信頼性

私は「販売職×食品」業界で、これまで2回の転職に挑戦してきました。
✅1度目は24歳の時”スケールアップ”転職
地域生協から一部上場GMSへ
✅2度目は30歳の時”ステージアップ”転職
一部上場GMSから県域一番の食品SMへ
売場責任者(主任)→バイヤー、店長、事業責任者へ
タイプの違う3つの食品小売企業で経験を積む業界のプロです。
【Twitter】https://twitter.com/masa_m2
2022年に業界知見をまとめた著書
「スーパーマーケットの新潮流」を出版しました。

そんな私が転職の具体的な考え方について解説していきます。
それでは本記事で取り扱う内容の紹介です。
本ブログの副タイトルは~20代30代の新しい挑戦を応援するBlog~ですので
今回は食品スーパーに入社して5年目の部門責任者という想定で話を進めていきたいと思います。
それでは進めていきましょう!
・・・と、その前に、まず転職を決めると半年ほどの壮大な冒険が始まります。事前に転職活動のスケジュールイメージはこちらから。

同業への転職・・・キーワード「販売職×食」業界
スーパーマーケットで5年間働き、部門責任者として仕入~在庫管理~販売は基より、利益管理や人員管理までマスターしているあなたは、もうすでに「手に職を付けた」という状態になっています。
基本的には同規模のスーパーであれば日本全国どこに行ってもやることはそう変わりません。
多くを望まなければ、数多あるスーパーでどこでも働けますので、家族が路頭に迷うことはありません。おめでとうございます。
なので、折角であれば、今いるスーパーの現場作業で”学ぶことはもう無い”と自分が思うまではしっかり頑張ることをお薦めします。ダメなのは現場作業をマスターしていない状態の場合となります。5年一生懸命頑張っていればできるようになっているはずです。
選択①他のスーパーへの転職
スーパーからスーパーへの転職は圧倒的有利です。業務のやり方などは違うかもしれませんが、本質的な仕事は同じです。あなたが前職で結果を出している場合、かなりの高確率で活躍できると思います。それは数年のブランクがあっても同じなので、他業種へ行って挫けた時は、まっすぐスーパー業界へ戻ることをお薦めします。
スーパーと一口に言っても色んなスーパーがありますが、違いを少し。
◆地域の食文化に対応し地域に愛されているローカルスーパー
◆100店舗以上ある大手のチェーンスーパー
◆そしてディスカウントスーパー
の3つを比べてみたいと思います。
業務の難易度としては
ローカルスーパー(最も難易度高) > ディスカウントスーパー > チェーンスーパー
の順になると思います。
【その理由】
チェーンスーパーはマニュアル整備や教育や法令遵守がしっかりしている。
ディスカウントスーパーは複雑な業務をカットしており無駄がない。
ローカルスーパーはマニュアル未整備、システムが最新でないこともあり複雑な業務も多く、細かな対応もお客様に期待されるため、業務は多いです。
(当然企業によってちがいますので、”傾向”ではありますが)
半面、地域に根差した企業で働くことには、やり甲斐があり、転勤の範囲も狭く、結果として得る知識やスキルも多いため、”超個人的な意見ではありますが”ローカルスーパーはおすすめだと思います。ぜひいらしてください。
選択②川上へ転職
食品メーカーや卸ベンダー、生鮮加工場への転職も比較的有利だと思います。
生活者と一番近くで接する我々は「こんな商品が売れる」ということを体験として知っているので、それをアピールし具体的に面接で提案ができれば良いと思います。
しかし先方もプロです。中途半端では太刀打ちできないはずです。売場で商品の売れ方を分析することはもちろん、複数のメーカー担当者さんに普段からしっかりインタビューして知識を蓄える努力をすることが大切になると思います。
世の中の仕組みとして、小売よりメーカーの方が利益率が高いので給与水準も高いです。そのぶん人気も高く、学歴への評価比重も高いですので、差別化戦略を採り他の志望者が出来ないことができるということを”前面に押し出し”面接に臨んでください。
選択③川下へ転職
小売業はそもそも川下に位置する業態ですので、それより生活者に近いところでは、ラストワンマイルを担う配送業者がそれにあたると思います。商品をお客様宅にお届けする仕事、ネットスーパーの仕事の記事を貼っておきますのでよろしければ参考にしてください。

選択④他業態へ転職・・・百貨店・GMS、コンビニ、ドラッグ、生協
正直、小売業と呼ばれる業態の仕事は本質的には「商売」です。お店を構えて商品を仕入れ、売場を作り、お客様に販売し、その差益を獲得する。
仕入管理、在庫管理、人員管理、売場管理、利益管理の一連の業務は一緒です。どこでも活躍できる可能性は高いと思いますし、前職での役職を反映して飛び級で昇進させてもらえる可能性もあると思います。
【業界に居て感じる個人的な見解】
◆百貨店・・・斜陽産業、危険かと。
◆GMS・・・少子高齢化&人口減少時代、少し危険かと。
◆コンビニ・・・大手3社の寡占状態。厳しいかと。
◆ドラッグ・・・伸びてます!健康はブームに!食品販売強化!スーパーでの知識を生かせると思います。登録販売士という試験に合格しておけば入社できる可能性も高まります。
◆生協・・・利益追求ではない「助け合いの組織」です。私はトラックで配達していたこともあります。組織として古風(保守的)ではありますが、社会で働いていく場として良いと思っています。生協については詳細に解説をした記事がありますので貼っておきます。

業界研究についてはこちらから

異業種への転職の可能性
しっかりした考えや専門職であれば異業種への転職も良いと思います。
しかし私も一度経験していますが、全く知識が無い状態で一般企業に転職すると「社会人経験がにこんなに長いのに、こんなこともできないのか?」と最初に言われることを覚悟してください。日本人は苦労して獲得した自分の知識を人に教えようとしない性質がありますし、自分たちの仲間であると認識してもらえるのに何年も掛かるからです。
(お手並み拝見~と私も言われました)
20代であれば私の経験上、一生懸命に仕事をすると新卒入社の同年代に追いつくのに3年くらいで追いつけますが、30代は一気に難易度が上がります。20代で現場で活躍した人は30代で全体をマネジメントする業務に就いており相当な差があります。かつ元気バリバリの20代とゼロから”しのぎを削らなくてはならない”という体力的に不利でもあります。
選択⑤全くのゼロからスタートを切る場合
まったくゼロからスタートを切る場合、資格が使える専門職が良いと思います。(看護師や介護士、〇〇士のような)
また、昇進や多くを望まないというのも手です。プライベートを充実させたり、本業はそこそこに副業のアクセルを思いっきり踏み込む働き方もあると思います。
また、独立するためのノウハウを取得するためと割り切って入社するも良いと思います。
最後に外資系やスタートアップ、営業関係であれば、年齢も関係なく完全実力主義ということでフェアな状態で仕事を進められると思います。
【まとめ】勇敢なる人生の挑戦を決断したあなたへ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
~勇敢なる人生の挑戦を決断したあなたへ~
あなたはきっと、外の世界に出た時、2つのことに気づくと思います。
一つ目は自身が”井の中の蛙”であったこと。いままで全てと思っていた世界が実は小さなコミュニティに過ぎなかったと知ることになります。
転職をすると違う企業同士の比較ができるようになります。仕事のフロー(流れ)や人員管理、評価方法、コミュニケーションの取り方など新しい世界に出会うでしょう。比較ができるということは新しい会社を俯瞰できるようになるということです。転職をすると視座が上がります。
二つ目は、その狭く感じたスーパーマーケットの世界が時間が経つにつれ懐かしく感じるようになること。スーパーでの仕事がとても楽しいものであったことにも気づくと思います。
退職すると後戻りはできません。さあ、船出の準備をしましょう。
それでは具体的に”退職~再就職までのスケジューリング方法”の記事を読んでください。

最後に、これから起こる転職活動に際して~私の転職体験記を貼っておきます。
人生は予期せぬことが起こります。昨日まで田舎町で働いていたのに、次の日からは高層ビルのジャングルを闊歩していることも・・・。人生はエキサイティングで面白いです。それでは人生を楽しんでください。応援しています!
