
今回は生活協同組合、いわゆる”生協”について徹底的に解説します。日本の生協はAmazonより売上が髙く、会員は全国に3,000万世帯を超えています!
経常利益(経常余剰金と呼ばれる)も黒字経営となっている優良企業です。
本記事では、「販売職×食」業界の宅配No.1企業の全貌を分かりやすく解説します。
特に30代以降の”安定した組織で安定した収入を得たい”という方の転職先候補としておすすめであると私は思っています!
本記事の信頼性

私は「販売職×食品」業界で、これまで2回の転職に挑戦してきました。
✅1度目は24歳の時”スケールアップ”転職
地域生協から一部上場GMSへ
✅2度目は30歳の時”ステージアップ”転職
一部上場GMSから県域一番の食品SMへ
売場責任者(主任)→バイヤー、店長、事業責任者へ
タイプの違う3つの食品小売企業で経験を積む業界のプロです。
【Twitter】https://twitter.com/masa_m2
2022年に業界知見をまとめた著書
「スーパーマーケットの新潮流」を出版しました。

私は実際に生協で働いていました。その後転職を行い、様々な組織で働いてきましたが「もっとも働き易かった組織はどこですか?」と聞かれたら迷わず「生協」と答えます。地域に根差し、助け合いの輪を広げる共助組織”生協”について解説していきたいと思います。
それでは始めましょう!
・・・と、その前に、まず転職を決断すると半年ほどの壮大な冒険が始まります。事前に転職活動のスケジュールのイメージができる記事を貼っておきます。宜しければご参考に。

第一章 生活協同組合の概要~生協とは何をしている企業なのか?~
この章の記事で分かること
①生協の売上規模・ビジネスについて解説(日本ではAmazonより大きな宅配企業)
②生協の強さの秘密(オリジナル商品と国から守られている強み)
③生協が日本社会に必要な理由(子育て支援と高齢者福祉を担っている)
この3点を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

第二章 生協を力強く支える基盤の話~保険事業と生協研究所の存在~
この章の記事で分かること
①物販事業以外で行っている生協の事業
②生協の保険事業~コープ共済は利益事業~
③生協は頭脳明晰なスマート組織~研究所の存在~
この3点を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

第三章 生協で働いていた私の実体験
この章の記事で分かること
①私が生協宅配の地区担当者をしていた時の実体験
②生協の仕事の面白さと大変さ
この2点を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

第四章 宅配DX時代における生協とネットスーパーの違い
この章の記事で分かること
・「④章」にて”経営赤字のネットスーパー”と”経営黒字の生協”の違いを解説しています。
※生鮮食品宅配業界の解説でビジネス色強めです。(スルーしてもOKです)

第五章 生協という組織の成り立ちとマイナス面にも触れておきます
この章では、生協という組織がどのように成り立っているのかを書いていきたいと思います。今回、生協に興味を持たれた方はぜひご一読いただけると嬉しいです。
※生協の組合員には簡単になれますので、利用したことの無い方は一度利用してみられることをお薦めします。
生協を利用するためには、会員(組合員)になる必要があります。
組合員になる時に必要になるのが出資金です。つまり入会時に生協に出資して”株主の様な存在”なって初めて生協を利用することができます。
※出資金は退会時に利子が付いて戻ってきます
※出資金は最低1,000円程度のところが多いです。
生協オーナーは組合員であり利用者できるのも組合員のみ。
生協職員は組合員の代わりに生協ビジネスを運営している人ということになります。
実際、各生協は年に一度、組合員の代表者が集まり総会を開き、様々な事案を決議しながらビジネスを展開しています。
就職については一般企業と同じ募集形態で行われていますし、実際に就職すると、出勤して仕事して給与をいただくという流れは一般企業と同じです。何ら変わりはありません。
精密に言うと、会社員ではなく団体職員というカテゴリーに入ります。
生協は利益を目的とした組織ではなく、組合員が共に助け合い生活を守る組織であるため、生協間で競争が起こらないような法律があり、一般企業と違い競争が少ないという優遇された面がありますが、それは誰でも入れて誰でも恩恵が受けれる社会的な助け合いの組織だからです。
少しマイナス面に触れておくと、市場の競争が少ない分、ムラ社会的要素が高くなります。
つまり基盤がしっかりしているが故に、ベンチャー的なスピード感や突出した個人力を発揮する場が少ないとも言えます。
しかしその安定感や真面目な社風、外からの監視もあるということで、30代以降に安定した仕事を確保していきたいという方には挑戦してみる価値のある組織であると私は思います。
転職を計画しようと考えられている方は、下の記事を参考にしてみてください。
